( 2/ 3[火])目指せ!アジア王者
 アントラーズは2月11日、13日、15日と中国の大連で第17回アジアクラブ選手権準々決勝リーグを戦う。この大会は名前が示すように、アジアのクラブチームNo.1を決める大会で、アジア各国の前年度のリーグ戦優勝チームと、全体会の優勝チームで行われる。アントラーズは予選トーナメントを勝ち抜き現在優勝まであと一歩の所まで来ている。今までJリーグのチームはこの大会を軽視して、Jリーグが誕生してからどのチームも優勝を経験していない。日本のチームが最後に栄冠を手にしたのは87年の読売クラブである。それ以前にも86年の古河電工のみと軽視してきた。しかし、我らがアントラーズはアジアを軽視することはない。近い将来この大会の優勝チームは世界クラブ選手権への切符を手にすることになるのだから。
鹿島アントラーズ
・浦項スティーラーズ(韓国)
・大連万達(中国)
・ファイナンス&ルブニュー(タイ)

 さてアントラーズはどのようなグループにはいったのか?とは言っても、アジアは広いので地域別にグループ分けがなされる。日本のチームは東アジアグループへと編入された。そのグループのメンツは隣の表を見てほしい。

浦項スティーラーズ(韓国)
 韓国の強豪チームだ。おそらくアントラーズに最も大きく立ちはだかる相手がこの浦項スティーラーズに違いない。韓国の工業都市、浦項(ポハン)をホームタウンにするこのチームは前回のアジアクラブ選手権チャンピオンである。
 とはいえ浦項にはかつての強さはない。チームの大黒柱であったホンミョンボは現在はベルマーレに移籍してしまっている。チームの特色としては昨年のこの大会の決勝でマンオブザマッチにも輝いたアン・イクスに代表される強固な守備力が上げられる。現役韓国代表としてはパク・テハが在籍している。
 しかし、アントラーズはKリーグ(韓国リーグ)の前年の覇者、ウルサン・ヒョンデを相手にアウェーで大勝、ホームで引き分けている。さらに言うと去年の3月には2002年ワールドカップ日韓共同開催記念事業として浦項とは対戦しており、このときは4−1の大勝だった。

大連万達(中国)
 中国チャンピオンのこのチームは中国国内では現在無敵の強さを固持している。4年間で3度のリーグ制覇、ここ2年間は50試合以上負けなしと数字の上では凄まじい。当然中国代表にもゼン・エンファを始め数多くの選手を排出している。このチームの利点としては全試合を地元で戦えるという点がある。全く油断の出来ない相手だ。

ファイナンス&ルブニュー(タイ)
 このチームはやや他の3チームに劣る部分があることは否定できない。またここまでのくじ運にも恵まれていたため、その実力はハッキリ言って完全な格下だ。しかし、その点を忘れると痛いことになる。得失点差だ。3チームともこのチームから何点取れるかが重要なポイントになりそうだ。

アントラーズ

FW鈴木長谷川
MFビスマルクマジーニョ
鬼木
熊谷ジョルジーニョ
DF阿部奥野室井内藤
池内
GK佐藤

 このリーグ戦を征した上位2チームは西アジアリーグを勝ち抜いた2チームを含めてトーナメント方式で対戦することになる。西アジアリーグにはアル・アンサー(レバノン)、アル・ヒラル(サウジアラビア)、ピルズィ(イラン)、ノウバコール(ウズベキスタン)の4チームがしのぎを削ることになる。大方の予想ではアル・ヒラル(サウジアラビア)とピルズィ(イラン)の2チームが決勝トーナメントに来ると予想される。

 アントラーズはこの準々決勝リーグを代表組を合宿で欠くため、主力6人が抜けることになる。そうすると、当然辛くなる。ブラジルトリオへの負担も増すわけだが、現在の3人はまだ調整不足との情報も入っている。また、累積警告などで、初戦は内藤マジーニョが出場できない。一応予想のスタメンを作ってみました。

 一見問題なく戦えそうな布陣ではあるが、石井大森の昨年の左サイドバックが抜けたこと、それから、黒崎小川(レンタル)、栗田(レンタル)などの移籍も非常に厳しい結果となっている。しかし、期待できる新人選手を6人取ってはいるので6人の成長に期待したい。また、鬼木も3月から1年間川崎フロンターレにレンタル移籍が決まっている。