( 5/28[水])ちょっと早い通信簿

Jリーグは10節を終了したところで1ヶ月間の中断。鹿戦士達は少し(かなり?)早い夏休みに突入した。お休みの前にはやっぱり通信簿だろうっつー事で1stステージの活躍を評価してみよう。

曽ヶ端:4:★★★★☆
10試合、10失点。結果は決して良くはないが、曽ヶ端に責任のある失点は限りなく0であり、今シーズンも安定感を見せている。しかし、GK日本一決定戦の名古屋戦では結果で自分が日本最高のGKであることを証明できなかったことは期待はずれに他ならない。

相馬:3:★★★☆☆
鹿島復帰以来、その燻し銀の守備の健在をサポーターに証明した。彼の復帰が鹿島に安定感をもたらせたことに疑いの余地がない。しかし、怪我からの復帰後のような鋭いクロスは今シーズンまだ一度も披露しておらず、物足りなさを感じるのは僕だけではないだろう。

大岩:5:★★★★★
鹿島加入以来その安定感は連携の熟成と共に増してきた。彼によって今シーズンのアントラーズの守備は幾度となく救われている。また今のところその守備力にほころびを見せた場面はない。前半戦のMVPと言って差し支えないだろう。中断明けの磐田戦に期待したい。

秋田:2:★★☆☆☆
これまでにない強気な発言の数々からシーズンを迎え、謙虚さを失ったことの証明なのかことごとく自分の発言に破れた。3試合勝ち星無しとなる試合の引き金ともなり、大分戦ではありえないミスから失点。これだけ重ねた失態はピッチの上において不言実行でリカバリーするしかない。

名良橋:4:★★★★☆
代表復帰が高いモチベーションを維持させるのか今シーズンは高いパフォーマンスを維持している。右サイドの深い位置から左サイドの前線へと一気に通すサイドチェンジは今シーズンのアントラーズの大きな武器になっている。既にあきらめの境地の宇宙開発シュートを差し引いても十分な活躍だと言える。

中田:3:★★★☆☆
高い適応力で3ボランチの戦術にも直ぐに馴染み、元来持ち合わせている高い攻撃力を遺憾なく発揮している。ただ、彼のポテンシャルを考えるとこの程度の活躍は当然。インタビューなどで海外移籍などの発言をしていることを考えると、もう少しこれまでのシーズンとの違いが出ても良いのでは?

フェルナンド:4:★★★★☆
A3からコンディションは日に日に上がり、現在は縦横無尽の活躍を見せている。変幻自在のキックはチームに変化とリズムを与え、チーム得点王タイの3得点にも関わらずバランス感覚に優れた守備も見せ、まさにセレーゾの3ボランチの申し子とでも言うようなプレーを見せている。

青木:5:★★★★★
今シーズンの成長株。移籍をちらつかせてのスタメン奪取ではあったが、スタメンの確保は文句のつけようのない実力によるもの。3ボランチに要求される深い位置からのパスの精度にはもともと疑いのない才能があっただけに、攻撃参加に著しい成長を見せる彼にはこのシステムは天職か。仙台戦では3ボランチの中央も経験。激しいポジション争いを通じてどこまで成長できるかに注目したい。

本田:4:★★★★☆
今シーズンフル出場は1試合。しかし、本田がピッチにもベンチにもいなかった3試合で“事件”が起こったことを考えても今シーズンの本田の貢献度は計り知れない。本田の存在が3ボランチと2ボランチのスイッチを可能にしている事実を見逃しては今シーズンの戦術的ダイナミズムを説明しようがないだろう。

クラウデシール:3:★★★☆☆
様々な問題を提起する原因となった彼だが、そもそも彼にはその責任はない。彼のプレーを見ていてもわかるように彼はパワープレー要員ではない。現在一部のサポーターはその恵まれた体格に勝手な期待をいだき、勝手なプレーを要求する傾向にあるがそれは間違いである。ボランチでありながら攻撃時にはポストプレイまでこなす彼のスタイルは3ボランチを進化させるだけの潜在能力がある。

小笠原:3:★★★☆☆
今シーズンもアントラーズの攻撃を仕切る。小笠原の能力なくしては3ボランチのシステムは成り立たない。しかし、未だに大人になりきれない態度は必ずしもチームにとってプラスとはなっていない。アントラーズを背負うだけのポテンシャルを持った数少ない選手だけにまだまだ成長を期待したい。

本山:2:★★☆☆☆
チームを救う2ゴールは流石としか言いようがないが、10番を背負うMFとしてはかなりの物足りなさを感じさせる。去年とは比較にならないほど順調に成長しているが、アントラーズは2年も彼の成長を待てるほど裕福なチームではない。自分の希望を捨て本来の才能を遺憾なく発揮できるFWに転向するか、MFとして化ける必要があるだろう。

エウレル:3:★★★☆☆
ゴール数が少ない。チーム得点王タイの得点数であるが、3得点に満足できるレベルの選手でないことは明白。得点数の少なさが「持ちすぎ」「球離れが悪い」等の一部でささやかれるような本来ならばいわれのない批判を招いていることは間違いない。多くのブラジル人がそうであったように彼もエンジンのかけ所を知っていると願いたい。

平瀬:4:★★★★☆
9試合出場、0得点であるが、彼の先発した試合では1敗のみであることは偶然ではない。FWにゴールを求めることは至極当然の摂理ではあるが、どこから手に入れたのかは全く検討も付かないが、3ボランチとの相性がいいのか、突如としてチームを機能させる術を手に入れた彼は現実に「チームを勝たせられるFW」としての結果を残している。

柳沢:2:★★☆☆☆
A3の負傷によって出遅れた柳沢だが、横浜戦で1ゴールをあげたもののチームの勝利に貢献することはなかった。前線の動きの質では平瀬を凌駕しているがチームを勝利に導くことができないのでは1ゴールの言い訳をすることは難しい。

深井:3:★★★☆☆
チームの起爆剤としてルーキーイヤーから大車輪の活躍をみせている。G大阪戦での試合終了間際のPK獲得はチームを救った。しかし、大卒ルーキーがそこそこ戦えるのは当然のこと。結局8試合に出場したものの待望のゴールは奪えず、チームの決定力不足を解消してくれたわけではない。まだこれからの選手であることを肝に免じておくべきだろう。