(10/24[日])悪いのはおまえだ

ちょっと過激なタイトルをつけてみましたが、"おまえ"が誰を指しているかわかりますか?ちょっとだけ考えてみて下さい。

セレーゾ監督?
選手?
缶ビールを投げたサポーター?
投げ返した本田?
フロント?
メディカルスタッフ?
育成組織?
スタジアムに行かない地元民?

それとも、あなた自身?

僕は全てだと思います。鹿島が弱くなった理由は単純じゃないだろうけど、あえて言葉にするのなら、

「サポーターも、選手も、フロントも、行政もみんなバラバラだから」

ではないでしょうか。サポーターの誰かが問題を起こす。そうすると往々にして起こる反応は「だからインファイトは…」というもの。問題を起こした人物は確かに責任があるし、その行為の処罰は厳重に行われるべきである。しかし、それを誰かのせいにして終わるではなく、サポーター全体の問題として考えていく必要があるし、ひいては鹿島全体の問題として考える必要がある。

一昔前、鹿島にはフットボールの理想郷が築かれたかに思えたが、その理想郷は既に崩壊して、みんなバラバラになってしまった。ジーコはチームは「ファミリー」でなければならない、と教えてくれたし、そもそも鹿島はチーム、地域、行政が三位一体となって(となるために)生まれたはずである。

サポーターはサポーターで完全に分裂状態。問題を起こす人間がいなくなっても、負けても「頑張ったね」なんて言っているサポーターもいるし、選手をアイドルか何かと勘違いしている人たちも少なくない。現状では鹿島のサポーターをひとくくりにして、「ファミリー」と形容することはかなり難しい。

選手も今日の試合では闘っていたようには思う。しかし、彼らは本当に「ファミリー」なのか。日本人選手とブラジル人選手、そこに溝はないのか。日本人選手は彼らは彼らで、なれ合いの仲良しこよしではない、真の意味での、プロフェッショナルに求められる意味での「ファミリー」なのか?選手同士の関係を知っているわけではないが、鹿島に本当の「ファミリー」があった時の選手同士の雰囲気を覚えているなら、現在のチームに当時と同じ雰囲気を感じ取ることはまずできない。

今の鹿島は全てがバラバラである。
そして、新潟や浦和は全てが一つにまとまっていたように思える。

鹿島が今後、復活を果たすには一つの目標に向かって全てが一つになる必要がある。そこにはバラバラのサポーターはいらないし、勘違い選手もいらないし、海外移籍実現のためにプレーする選手もいらないし、利益追求を求め本来のチーム強化を忘れたフロントもいらない。必要なのは「優勝」という目標に向かって一つの「ファミリー」となれる選手、監督、フロント、サポーターである。

付け加えておくが、ここでいう次元の「ファミリー」を作り上げる仕事は監督の仕事ではない。